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喘息

喘息の症状

  • ヒューヒュー、ゼーゼーする
  • 咳が続き、ときに呼吸が苦しくなる
  • 夜から早朝にかけて症状が出やすい
  • 天気がわるいときや、季節の変わり目、寒暖差が激しいときに息苦しくなる
  • 風邪を引いたときに症状がでやすい

こういった症状があったときは、もしかしたら「喘息」かもしれません。

喘息の疫学

気管支喘息は小児の病気という印象があるかもしれませんが、有病率は小児が7-15%、成人は約10%程度と言われており、成人も罹患率が高いです。

近年成人の喘息患者は増加しており、患者数は約800万人と推定されています。

また、急速な高齢化とともに喘息患者も高齢化しており、成人患者に占める65歳以上の割合は約40%にまで達しており、御高齢の方も注意が必要な病気です。

喘息の検査と診断

気管支喘息は、空気の通り道である気管支が狭くなって、「ヒューヒュー、ゼーゼー」や「息苦しさ」、「せき」などが生じる病気ですが、自覚症状や胸の音だけでは十分な評価は困難です。

そのため、胸部レントゲンやスパイロメトリー、アレルギーの検査なども踏まえて診断します。

「喘息診断の目安」として、下の項目があります。

  1. 発作性の呼吸困難、喘鳴(ぜんめい)、繰り返す咳(症状は夜間、早朝に認められることが多いです)

  2. 可逆性の気流制限(無症状の時もあるが、発作を繰り返す)

  3. 気道過敏性の亢進(天気の変化、季節の変わり目、運動、精神的ストレスなどで症状が出現する)

  4. アトピー素因(血液中の特異的IgE抗体の上昇(ハウスダストやダニなど))

  5. 気道炎症の存在(血液中の好酸球の増加など)

  6. 他の疾患を除外できる(胸部レントゲンを撮影)

喘息の治療

喘息の治療薬として、下記の薬剤があります

  1. 吸入ステロイド(ICS)

  2. 長時間作用型β2刺激薬(LABA):

  3. 長時間作用型抗コリン薬(LAMA):気管支拡張作用,気道分泌抑制作用

  4. ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA):抗炎症作用,リモデリング抑制作用,気管支拡張作用,気道分泌抑制作用等

  5. テオフィリン徐放製剤:気管支拡張作用,抗炎症作用

 

喘息の治療の中心となるのは、気道の炎症を抑える長期間管理薬、症状増悪時に用いる気管支拡張薬です。特に大事なのは吸入ステロイド(ICS)ですが、症状の速やかな改善を目指して長時間作用型β2刺激薬(LABA)を併用することが多いです。また、以前に喘息の診断・治療歴がある方に関しては、その際の治療内容を参考にして処方を行うことがあります。

コントロールが良好な状態が3-6ヶ月以上持続した場合は治療薬の減量を試みることがありますが、高用量の吸入薬に他の薬を加えてもコントロールが不十分な場合については、呼吸器内科専門医への紹介を考慮します。

薬剤を用いて喘息の状態を安定させることは大事なことですが、喘息の増悪因子である喫煙や副鼻腔炎、逆流性食道炎の治療も同時に行い、喘息の環境要因(ダニやペットなどへの接触)を避けることも大切です。

 

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