帯状疱疹
帯状疱疹について
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされます。
水痘帯状疱疹ウイルスに初感染(いわゆる水ぼうそう)し治癒した後、生涯にわたり神経に潜伏しているウイルスが、加齢、疲労、ストレスなどに伴う免疫力の低下が原因で再活性化し、皮膚や粘膜に帯状の疼痛を伴う水泡を形成する疾患が帯状疱疹です。
水ぼうそうは小児(主に2~8歳)に多いですが、帯状疱疹は成人に多く、特に60歳以上で発症率が高まります。
帯状疱疹の症状・発症部位
帯状疱疹の初期症状は、体の片方の皮膚に「チクチク」、「ズキズキ」とした痛みやかゆみ、違和感が生じます。その数日後に、痛みやかゆみが生じた場所に一致して赤みを伴った水泡が出現します。
帯状疱疹を発症する体の部位は上半身がほとんどで、特に肋間神経が走行している皮膚に出やすいです。
注意が必要な場所が顔面で、約15%の頻度で帯状疱疹が生じますが、その場合は角膜炎などの眼症状、顔面神経麻痺(Ramsay Hunt症候群)を来たすことがあるため早めの治療が必要です。
治療
治療の基本は抗ウイルス薬ですが、皮膚の痛みが強い場合は痛み止めを処方します。
抗ウイルス薬は、皮膚に水泡が出現した後なるべく早く開始した方が高い効果が期待できると報告されており、帯状疱疹後神経痛の慢性化を防ぐためにも帯状疱疹は早期発見・早期治療が大切です。
帯状疱疹が治癒した後も帯状疱疹後神経痛が強く残った場合や、帯状疱疹が全身に広がった場合(播種性帯状疱疹、3領域以上)は専門の医療機関へ紹介いたします。