急性副鼻腔炎
副鼻腔炎とは
副鼻腔とは、頭・顔の内部にある前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞という4つ骨、左右で計8個存在する骨に囲まれた空間のことを言います。
この副鼻腔の粘膜に炎症が起こり、鼻水や膿がたまる病気が「副鼻腔炎」です。副鼻腔炎は「慢性」と「急性」に分類されますが、今回は「急性」について説明していきます。
急性副鼻腔炎の症状
急性副鼻腔炎の定義は、「急性に発症し、発症から4週間以内の副鼻腔の感染症」です。
多くはウイルス性上気道感染後、いわゆるかぜ症候群が原因で炎症が副鼻腔に広がり生じます。
症状は下記などがあります。
- 鼻づまり
- 鼻水
- 頭痛
- 頬部の痛み
- 顔面の圧迫感
- 倦怠感
急性副鼻腔炎の診断・検査
副鼻腔炎は基本的には問診と身体所見で診断します。
鼻づまりや膿性の鼻水、うつむいた時に前頭部または頬部の重たい感じ、歯の痛み、頬部を叩いた時の痛みなどを確認した上で診断します。
必要に応じて血液検査(白血球や炎症の程度を確認)、レントゲン検査やCT検査をする場合がありますが、経過や症状をしっかり把握することが大切です。
急性副鼻腔炎の治療
急性副鼻腔炎の原因のほとんどはウイルス感染であり、痰・鼻汁を切りやすくするムコダイン(カルボシステイン)や、鼻汁を減らす抗ヒスタミン薬、痛み止めで経過を見ることが多いです。
頻度は少ないですが細菌が原因のこともあるため、細菌性急性副鼻腔炎を疑う症状があれば抗生剤の内服を行います。
例えば下記のような時です。
「片側性の強い頬部の痛み・腫れ・発熱」
「鼻炎症状が10日間以上続き、かつ頬部の痛みと膿性鼻汁を認める」
「痛み止め等を1週間以上処方しても、頬部の痛みや発熱が改善しない」
下記は処方する抗生剤の一例です。
- アモキシシリン(サワシリン):500mg/回(1日3回)
- アモキシシリン/クラブラン酸(オーグメンチン)+アモキシシリン:375mg/回(1日3回)+250mg/回(1日3回)
- レボフロキサシン(クラビット):500mg/日(1日1回)
通常は上記の治療で改善することがほとんどですが、複視(物が二重に見える)、視力低下、眼球位置の異常、激しい前頭部痛、髄膜炎を疑う所見などがあった場合は入院加療が必要となる可能性があるため、専門の医療機関へ紹介とします。
