肺炎
肺炎とは
肺炎とは、ウイルスや細菌などが原因で肺に炎症が生じる病気のことを言います。
肺炎の原因は様々で、細菌、ウイルス、真菌、薬剤、膠原病や悪性腫瘍などが要因で肺炎が生じますが、ここでは市中肺炎(細菌性肺炎と非定型肺炎)についてお話ししていきます。
肺炎の症状
肺炎の主な症状は、下記があります。
- 発熱
- 咳
- 痰がらみ
- 息苦しさ
- 胸の痛み(特に息を吸った時)
- 倦怠感(だるさ)
- 食欲の低下
記の症状や聴診で呼吸音の異常(ラ音や呼吸音の減弱など)があり、バイタルサインで
- 体温 38.0℃以上
- 頻脈:脈拍>100回/分
- 頻呼吸:呼吸数>20回/分
- 低酸素:SpO2 95%未満
これらが認められた場合は、肺炎の可能性が高くなります。
ただし、一部の肺炎では発熱と比較して脈拍数が少ない、または軽度の発熱しか認めない場合もあるため注意が必要です。
肺炎の検査・診断
肺炎と診断するためには、症状の経過や程度を確認し、聴診をした上で下記等の検査を行い診断します
- 胸部レントゲン検査(必要に応じてCT検査)
- 血液検査(白血球数や炎症の程度、脱水の有無などを確認)
- 尿中抗原検査
- 培養検査
肺炎の治療
市中肺炎は、細菌性肺炎と非定型肺炎に分類されます。
細菌性肺炎
市中肺炎は、自宅に暮らしながら生活している人にみられる肺炎を指しますが、細菌性肺炎はこの中でも高齢者や基礎疾患を有する人が発症しやすい肺炎です。
原因となる細菌は、肺炎球菌が最も多く、インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは異なります)、モラキセラ・カタラリスなどが挙げられます。
細菌性肺炎が考慮された際は、下記の抗生剤を投与します。
- アモキシシリン/クラブラン酸(オーグメンチン)+アモキシシリン:375mg/回(1日3回)+250mg/回(1日3回)
- 場合によって、ニューキノロン系(レボフロキサシンなど)やマクロライド系(アジスロマイシンなど)を用います。
非定型肺炎
非定型肺炎は、基礎疾患がない若い人も発症します。
マイコプラズマ肺炎やクラミジア肺炎のことを非定型肺炎と言いますが、レジオネラ肺炎も含みます。
クラミジア肺炎は慢性肺疾患などの基礎疾患を有する人にも多いのですが、主にマイコプラズマ肺炎が疑われる60歳未満の方が受診された場合には下記の基準を用いることがあります。
この基準や症状の経過、流行状況を踏まえ、非定型肺炎が考慮される場合には下記処方を行います。
(2024年秋から冬にかけてマイコプラズマ感染症が流行した際には、私自身も感染して咳が止まりませんでした)
- アジスロマイシン(ジスロマック):500mg/回(1日1回) 3日間
- ミノサイクリン(ミノマイシン):100mg/回(1日2回) 5-7日間
- レボフロキサシン(クラビット):500mg/回(1日1回) 5-7日間
